ウーバーイーツが日本に浸透してそれなりの年月が経ちました。

フードデリバリーの仕事といえば、自由な働き方ができるというイメージがあるものの、収入面を始めとした様々な不安要素が頭をよぎることもあるでしょう。

そこで今回は、8000回以上の配達をこなしてきた私の経験から、ウーバーイーツの配達員になるメリットとデメリットをまとめました。

ウーバーイーツを始めるかどうかその判断基準になるように詳しく解説しているので、ぜひ一読ください

メリット

いつでも好きな時に働ける

ウーバーイーツでは、他のアルバイトのようにシフトがありません。

  • 今日予定が空いたからやろう!
  • 土日だけしよう

というように自分の好きなタイミングで自由に働くことができます。

アルバイトならシフトを提出してしまうと、なかなか休みが取れませんが、

  • 予定が入ったから明日はやめておこう
  • 雨が降るからやめておこう

ということもウーバーイーツには可能です。

このように縛りが一切なく、柔軟に働くことができるので、副業にも向いています。

 

人間関係の煩わしさがない

ウーバーイーツは、自分一人で完結できる仕事です。

誰かと進捗を合わせるといったこともなく、人間関係の煩わしさが一切ありません。

店舗で商品を受け取って注文者に商届けるだけで必要なのは最低限のコミュニケーションだけです。

また、仕事は上司が振るわけではなく、AIが自動的に振るので、何の気遣いも必要ありません。

 

簡単に始めることができる

ウーバーイーツは、18歳以上(高校生も可)であれば誰でも登録できます。 

登録はオンラインですべて完結し、履歴書なども必要なく、面接もありません。

身分証明書、免許証などの写真をアプリにアップロードするだけで簡単に登録ができます。

 

配達の依頼は選り好みをしてもいい

配達の依頼は、AIが自動で振ります。

この配達の依頼を受けるかどうかは配達パートナーが自由に選択できます。

  • あそこのお店は行きたくない
  • 距離が長いから受けたくない

といった自己都合で拒否しても全然問題ありません。

自由に選り好みができるので、ストレスフリーで働くことができます。

 

クエスト(ボーナス)やチップ制度がある

ウーバーイーツには、クエストというボーナス規定があります。

例えば、50回配達したら+5000円というように追加報酬が発生します。

クエストは収入を増やすために大きく関わってくるので、配達パートナーの間で大きなモチベーションになっています。

また、他にもチップ制度があります。

日本にはチップを払う習慣がないので、チップがもらえる頻度はそう多くはないですが、それでも貰えると大きな励みになります。

 

報酬は週払い

ウーバーイーツの報酬は週払いとなっています。

月曜日から日曜日(締日は月曜日の午前4時)までの報酬を翌週の火曜日頃に振り込まれます。

フードデリバリーで週払いに対応しているのは、ウーバーイーツだけです。

他社のほとんどが月に2回払いです。

自分の好きなタイミングで働けて、しかも翌週には報酬が受け取れるというのは他ではなかなかありませんよね。

 

年齢層が幅広い

これはメリットとは違うかもしれませんが、ウーバーイーツの配達パートナーの年齢層は幅広いです。

フードデリバリーというと、若い人がやるというイメージがあるかもしれませんか、40代以降の中年の方も多数稼働されています。

「自分はあまり若くないけど、大丈夫かな‥」と思っている人もいるかもしれませんが、中年の方もあちらこちらでお見受けしますし、まったく問題ありません。

 

デメリット

収入が不安定

ウーバーイーツは、時間給ではなく、完全歩合制です。

配達をして初めて報酬が発生するので、稼げる時間帯、曜日、待機場所などを自主的に見極めていく必要があります。

また、フードデリバリーには、繁忙期(夏・冬)と閑散期(春・秋)があります。

閑散期になると、注文数はぐんと減ってしまうので、特に効率のいい稼ぎ方を見極めていくことが必要です

効率が悪ければ、都道府県で定められている最低時給を下回るということもあり得ます。

そして、ウーバーイーツの報酬システムは頻繁に改定されてきました。

コロナ禍に比べると、ずいぶんと報酬額は下がってきているのが現実です。

 

世間のイメージがあまり良くない

誰でも簡単に始められてしまうことから、ウーバーイーツに対する世間のイメージは決して良いものではありません。

  • 交通ルールを守らない
  • 不衛生
  • マック地蔵

などネガティブなイメージがどうしてもついて回ります。

また、「他に仕事がない」、「収入の少ない」人がやる仕事というイメージを持たれる方もいます。

実際、uber eatsという大きなロゴの入ったバッグを背負っていると、「偏見な目で見られていないかな?」と気にならないわけではありません。

別に後ろめたいことは何もしていないのですが‥

 

雨の日は大変

配達をする人間にとって、雨は天敵です。

びしょ濡れになりながらの配達は本当に大変ですし、事故に遭うリスクもあります。

反面、雨の日は需要が増し、雨クエストの追加ボーナスもあるので、稼ぎ時といえます。

それでも、雨の日も稼働するという人はどちらかというと少数です。

  • 雨の日は一切稼働しない
  • 豪雨なら稼働しない

という場合は、予定が天気に左右されます。

明日、1週間の天気はどうか、常にチェックすることが必要です。

急に雨の予報になったりもするので、柔軟に予定を変更しなければなりません。

 

確定申告が必要

ウーバーイーツの配達員は会社に雇われている従業員ではありません。

ウーバーイーツから業務委託を受けている個人事業主という立場です。

アルバイトの給料のように、税金が勝手に天引きされるわけでないので、自分で税金を計算して支払う必要があります。

そのため、1年間の所得が※48万円を超える場合は確定申告という手続きが必要になります。

※他で雇われて会社員やアルバイトをしている場合は20万円以上

特に学生の方は所得が48万円を超えると、親の扶養から外れてしまうので注意が必要です。

(ウーバーイーツは給与所得控除ができないため103万円ではなく48万円です。

親の扶養から外れると、自分自身で国民健康保険に加入する必要がありますし、親の負担する税金も増えてしまうというデメリットがあります。

 

自転車はあまり稼げなくなった

報酬システムの改定が頻繁に行われ、報酬額はずいぶんと下がってしまいました。

バイクは長距離案件も対象となりますが、自転車は短距離案件がメインなのでより一層稼げなくなりました。

また、ウーバーイーツはバイクを優先する傾向があるので、自転車の報酬額やリクエスト通知の頻度はバイクよりも低いです。

このような理由から現在は自転車よりもバイクが主流となっています。

本格的に稼ぐなら、バイク稼働にするか、自転車にこだわるなら、出前館と併用するなどの対策が必要です。

 

事故に遭う可能性がある

ウーバーイーツにかかわらず、配達の仕事は常に事故と隣り合わせです。

また、ウーバーイーツにはクエストというボーナス規定があります。

クエストは規定の配達回数に達しなければ報酬が出ません。

クエスト達成に必死になってしまえば、事故を起こす可能性がより高まります。

ただ、ウーバーイーツは保険を導入しています。

配達パートナーとして登録をすれば保険料の負担なく誰でも以下の保険が適用されます。

  • ケガをした場合(上限50万円)
  • 死亡した場合(最大1000万円)
  • 相手をケガさせた・物損事故(最大1億円)

ただし、保険が適用されるのは「配達中」もしくは「配達完了後15分以内」に交通事故に合った場合のみという点に注意が必要です。

特にバイク稼働の場合は別に任意保険に加入するのが望ましいです。

事故によっては人生が終わってしまいます⋯

 

稼働できないエリアがある

都市部以外の郊外のエリアだと注文が入りにくいことがあります。

また、そもそもウーバーイーツのサービスを展開していない地域もあります。

そのような時は、繁華街など注文の入りやすいエリアまで移動する手間が生じます。

 

最後に…向いている人・向いていない人

ウーバーイーツには研修がありません。

基本的にはインターネットやYouTubeなどで自ら学んでいくことになります。

また、トラブルが起きてもすべて自分で解決すしなければなりません。

どのようなトラブルが発生し得るのか事前に頭に入れておくことも必要です。

仕事はAIが振りますが、自分の利益が一番になるように仕事を振ってくれるわけではありません。

  • この配達は非効率だな
  • この配達を受けるとトラブルになるかもしれない

など賢く立ち回っていく必要があります。

ある程度体力があって自主的に仕事を進めていくのが好きな人なら、フードデリバリーの仕事には向いているでしょう。

一方で、

  • ある程度システム化、マニュアル化された環境で働きたい
  • 常に安定した収入がほしい

という安定型志向の人はあまり向いていないかもしれません。

また、フードデリバリーの繁忙期は真夏と真冬です。

フードデリバリーの仕事は過酷な天候になればなるほど、稼ぎ時となるので、体力にあまり自信がないという人も向いていないかもしれません。

とはいえ、ウーバーイーツの仕事は始めることも簡単ですが、やめることも簡単です。

とりあえず、試しに始めてみるというのもいいでしょう。

なお、こちらの記事では、配達リクエストを受け付けて、料理を運ぶまでの一連の流れを詳しく解説しています。